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傷心卯月、無人島に流れ着く(違

12:01


ざざーん ざざーん

静かな、それでいてどこか厳かな波の音がする。

しゃく、しゃく、しゃく。その音か何かに吸い寄せられるように、進んでゆく。
しゃく、しゃく、しゃく。白い砂や珊瑚の欠片を踏みしめながら、進んでゆく。
ざざーん、しゃく、しゃく。形の良い小さな珊瑚を拾い、訳もなく握りしめる。
ざざーん、しゃく、しゃく。この世が私一人になってしまったかのような錯覚。

そこはまるで、世界から切り離された空間のように、漣の音と歩みの音だけで満たされていた。


目の前の視界を遮っていた小さな崖のような大岩を避けた先で、私はおもわず息を呑む。

一面に広がる、マリンブルーの海。
一面に広がる、コバルトブルーの空。

さぁぁっ…と潮風が私の前髪を揺らすまで、
まるで絵の中に迷い込んでしまったかのように、
私はずっとそこで2種類の青が織りなす水平線をに目を奪われていた。


雲一つ無いような抜けるような晴天と、一面に広がる広大な青い海を見ていると、
ふと頭に サイハテ と言う言葉が浮かぶ。

確かにここは、サイハテと呼べるような場所だ。
地元民ですら知らないような小さな砂浜には人っ子一人おらず、
この目の前に広がるモノ全てを得たような錯覚にまで陥る。

唯、なんだかこんな サイハテ は、今の私の心には少し痛い位に感じられた。

この場所は、本当に一人きりで「己が内、自分自身」を見つめ直すべき場所なようで、
故にこの場所は人の息づかいが全く感じられず、唯々大自然が横たわっているだけ。

人がいない、という無音が、今の私には耳に痛かった。
どうやらここは、確率という名に絶望した程度の自分には身に余るようである。


もっと、人のいるところに行こう。そう思い立ち、この場を後にする。
やはり私には、独り身は辛いようだった。

大岩に差し掛かり海が見えなくなる直前で、最後にもう一度だけ私は後ろを振り返った。
ずっと握りしめていた珊瑚を、思い切り蒼穹の空に放り投げる。

荒んだ心で放たれた白い珊瑚は、青空を切り裂くように放物線を描いた後、
漣の音を濁すような音を一つ立てて、淡い色の海へと消えていった。




コメント

  1. Re: 傷心卯月、無人島に流れ着く(違

    sm11462462

    ↑こうですかわかりませn(ry

  2. Re: 傷心卯月、無人島に流れ着く(違

    なんか どう はんのう して いいのか わからない!

    とりあえず該当記事に貼り付けときますね(

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