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卯月家のエイプリルフール その1 「いいともって偉大だったよね」

12:00


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ふぅーと息をついて、空を仰いだ。4月1日、時刻は昼の12時。
鈍い痛みが走っている頭を振りながら、自らの手で肩をもむ。
それはいわば、「一仕事終えた」といった仕草だった。

エイプリルフールは、本来昼の12時で終わるという説もあるらしい。
今まではまるまる一日をつかって、エイプリルフールという大きなネタに乗っかってきたけれども、
今年はそういう方向でいいだろう。

そう自分自身を納得させて、私は席を立とうとした。
そのときである。





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 「ご主人ー!?」

 「わあっ、な、何みずな、何かあったの?」

 「何かあったのじゃないよもう!!」



明らかにフキゲンそうな面持ちで部屋に入ってきた、プルル・アルマのみずな。
腰に手を当て、人差し指を私に向けるそのポーズは、
まさに全身で苛立ちを表現していて、思わず私は怒られる理由を逡巡してしまっていた。



 「え、えっと、冷蔵庫にあったティラミス(ケーキ)を食べたの怒ってる?」

 「私のティラミス食べたの!?」

 「いや!た、食べてないきっと!うん食べてないようんうん!
  じゃああれだ、この間マロンに変なこと教えたのがいけなかった……?」

 「またマロンに変なこと教えたの!?」

 「ううんううん、教えてないよ私いい子だからそんな事教えてない!」



怒っている理由を当てようとすればするほど、ドツボにはまってゆくシステム。
ようやくそれに気づいた私は、兎に角みずなが怒っている理由を自分から言うまで、
貝のようにじっとしていようと心に決めた。



 「ご主人…………!」

 「……は、はひ…………!」



それはまるで死刑宣告のような、そんな緊張感。



 「今年のエイプリルフールネタ、
  何あのやっつけ感!!


 「……へ?」

 「まさかアレで終わりだって言いはるんじゃないでしょうね!?
  このブログに足繁く通ってきてくださっている方々に対して、申し開きも出来ないネタじゃない!!」

 「い、いやですね、いやですねみずなさん、
  みずなさんも分かっておられる通り、私物凄く忙しくてですね」

 「忙しくても『月1更新』って言い張ってたでしょ!?
  それなのに、広告が出てもずっと放置してて……。
  そうなれば必然的に、去年完成できなかったゲームを一生懸命完成させてるんだなって考えるじゃない!
  それなのに、なんなのあのぷっぷくぷぅ~!って!!こっちがぷっぷくぷぅ~でしょ!!」

 「えっとみずなさん、それ連呼されるとこっ恥ずかしさがですね」



どうやらみずなさんがお怒りなのは、今年のエイプリルフールネタらしい。
艦これの卯月が最近実装されたし、手軽に作れて且つタイムリーなネタだったと個人的には思うんだけれども……。



 「そんなんじゃ、ご主人の文章に奇跡的に惚れ込んでくれたルフナちゃんだって、愛想尽かしちゃうよ!?」

 「あのみずなさん、奇跡的にを強調しなくてもよいかと思うんですが」

 「こんなんじゃ奇跡のさらに上ってこと!?」

 「あ、いや……」



とてもたじたじになってしまう私。これじゃどちらが主人か分かったものではない。

そして、そんな様子を見かねたのか、それとも単にみずなの大声に寄せられたのか。
私の部屋に今度はブーフ・アルマのルフナと、バウ・アルマのマロンが入ってくる。




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 「えっと、ルフナ、今回のネタはどうだった……?」



助け船を求めるように、ルフナに話題を振る。
するとルフナは伏し目がちに下を向きながら、



 「……すいません、面白みがよく分かりませんでした」



と、物凄い酷評をした。



 「い、いや、そりゃルフナには分からないよ、だって今年は艦これの話題だし!
  ほら、今年からブログが買収されてECOだけに話題を絞れなくなっちゃったし、仕方ないって!」

 「でも、それにしたって、艦これを知らない人にも分かりやすく書いたりすることは出来たと思います」

 「だって仕方ないじゃん!
  忙しくてエイプリルフールネタに着手できたのが31日の23時15分だったんだもん!」




ついに開き直ってしまう私。
ルフナはその勢いに少し驚いた顔をしたものの、すぐに頭の中に浮かんだ疑問を口にした。



 「な、何でそんなになるまで何もしてこなかったんですか……?」

 「だっていいとも最終回超特大号見てたんだもん」



ぽかんと口を開けた3人。
そんな3人を尻目に、もうなにか吹っ切れてしまった私は、吹っ切れたを踊りながらさらに続けます。



 「だっていいともだよ!?あのいいともがついに終わっちゃうんだよ!?お昼休みはうきうきおっちんだよ!?あっちこっちそっちこっちいいともじゃん!!何がいけないのさ!12時にテレビつけたら必ず見てたよ!!いや実際は7割ぐらいいいともで3割ぐらいおもいッきりテレビだったけどさ!!でもいいとも見れたのは少なからず優越感があったんだよ!!明日来てくれるかもしれないじゃん!!それが終わっちゃうんだよ!?私のお昼の希望がなくなっちゃうんだよ!?でしかも最終回もお昼だから見れないんだよ!?そりゃ最後の超特大号みたくなっちゃうじゃん!!でちょこっと見てすぐエイプリルフールに取りかかろうと思ったけれど、めちゃめちゃ豪華すぎるゲストが来まくってしかも面白くってブラウン管の前から離れられなくなっちゃうじゃん!!ブラウン管とか表現古すぎるけどさ!!仕方ないよ!!私悪くない!!最後にはもう号泣とかしちゃったんだよ!?そんな状態でいきなり『うっそぴょーん!あははは~!』とか打ち込まないといけないんだよ!?やっつけ感になっちゃうよ!!仕方ないよ!!私悪くない!!第一おもいッきりテレビもなくなって、いいとももなくなって、それで今度はきっとごきげんようもなくなっちゃうんでしょ!?私どうすればいいの!?物凄く小さい頃あのごきげんようのさいころを振るシーンが大好きで、見れる日は欠かさず見てたけれど、その後のゲストのトークが全く分からなくてホントもうあの番組サイコロだけ振ってればいいじゃんとか思ってみてたあの番組もなくなっちゃうんでしょ!?私の思い出を返してよねえ!!ていうかさいころで思い出したけれど艦これのTRPGの本買ってみたけどさいころ振りすぎてもうこれ賽殺し編って感じじゃないって思ったのは私だけですか!!私だけですねスイマセン!!TRPGとか全くやったことないのになぜか本買っちゃってすいません!!ほんとすいません!!

 「「「…………」」」





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ぽかーんとしながら私の主張を聞いていた3人。

そんな中、はっとしたように我に返ったルフナが、ずり落ち書けていた本を脇に抱え直して、私に一言こういった。



 「……ご主人さまのそういう一人語り、私はちっとも面白いとは思えません……」



ポケモン勝負で負けたときのように、私は目の前が真っ暗になったように思われた。



 「ぼくもです。それに、ご主人さまはそういった自分語りをよく書きますけど、よく分からないです」

 「そうね、もっと受け取る側に分かりやすい書き方にした方がいいと思う」



二人も賛同し、逃げ場が無くなる私。
そしてそんな私にさらに追い打ちをかけるかのように、マロンが続ける。



 「それに、ぼくは何とか読めましたけど、
  ご主人さまは『所謂』とか『所詮』とか、難しい漢字をよく使ってますけど、
  きっと読み方分からない方だって少なからずいると思うです」

 「……うっ」

 「今だって、上の方で『逡巡』とか『兎に角』とか、難しい漢字ばかり使ってるです。
  あ、ぼくが指摘しやすいようにちょっと太字にしといたです」

 「えっ?だ、だってそのシーンは私の心の中の声じゃない、なんで分かるの……?」

 「ぼくはご主人さまの考えてること、何でもお見通しなのです!」



わふー!と、得意そうにしっぽをぱたぱた振るマロン。
しかしそんな無邪気なマロンの口から出た言葉があまりにもその姿と似つかなく、



 「……全く、ご主人のこと任されたのに、こんなんじゃ二人にどんな顔を見せればよいか分からないよ……」



その後飛び出したマロンの爆弾発言に、私の頭は完全に止まってしまったかのようだった。



 「…………え?」

 「あれ?まだ知らなかったのご主人」











 「ティラミスさんと水陸、もうこの家から出てくんだって。
  駆け落ち、ってヤツみたい」





 「………………………え?」







次の記事はこちらです。



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