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Valentine for...

05:42


「どどどどどどどど………」





この記事は「夢の中へ繋がる世界」様及び「NECOの部屋」様とのクロスオーバー企画の一部です。

初めて読まれる方はstirの記事にあるリンクから辿れる記事を御覧頂くとより楽しめるかと思います。





全身から嫌な汗が噴き出してくるのが自分でも分かるほど、私は切羽詰まっていました。
何をしていいのか、どうすればいいのか、
考えれば考えるほど思考がまとまらず、逆に頭がフリーズしていく有様。
これは悪い夢なのではないか、という自分の嘘を本気で信じてしまいそうになるほど。
でも、普通誰だってそうなると思うのです。
不法侵入した挙げ句心のこもったチョコをそぉいしてしまう際失態を犯してしまえば。
…って、私は普通じゃないですよっ!!

「どどどどどどどどどうしよううぅううう!!」

ふと気づいたときには、こんな言葉を叫んでいました。
むしろ耳に聞こえてきた叫びが自分の声色でなければ、
誰か別の人が発言したのだと本気で思ってしまうぐらい、それは自分の意志と反した叫びでした。
けれど、そんな叫びを発したお陰で、少しだけ落ち着きもしたのですけれどもね。

…そして、落ち着いたところで周りの状況をやっと把握し、さらにパニックになるのですが。

逃げ出すように飛空庭から遠ざかった、人々が行き交うアップタウンのど真ん中。
そんな所で大声を上げれば、嫌でも周囲の目を引きつけることになります。
私は先ほどとは別の嫌な汗を感じながら、衆目に晒されるがままに佇むしかありませんでした。


「………えっと、どうしたの?」

そんな様子を見かねたのか、ぽかーんとしている周囲の中で一人だけ、私に反応してくれる女の人がいました。
私はちょっと疎いのでよく分からないのですが、
ナイトらしい衣装に身を包んでいたのでナイトさんかもしれません。
腰ぐらいまで伸ばした銀髪は、
こういう状況でなければ思わず見とれてしまうほど綺麗だったのは鮮明に覚えています。

「あ、え、えっと、じ、実はとても困ってて…!」
「うん、それは見れば分かるんだけどね」

女の人は一息ついてこう言いました。

「とりあえず、まずは落ちついて頂戴。話は場所を変えてから聞いてあげるから」




気が動転していたのでその後はあまりよく覚えていないのですが、
某ドラクエのように女の人の後をついていき、アップタウンの外れの方へ。
そしてその人は、私の気が落ち着くのを確認してから何があったのかを聞き出し始めました。

水陸を探していたこと、
ご主人の知り合いのお庭を見つけて中を覗いたこと、
そこで魔が差してチョコをみたら落としてしまったこと。

私が一通り状況を話し終えたところで、亜理紗さん(その女の人の名前ですが)はいいました。

「…で、あなたはチョコを落としちゃったからどうしたいの?」
「えっと……………」
「話を聞いただけだから詳しいことは分からないけど」

そう言った後亜理紗さんは一呼吸おいて、私を見つめました。

「手作りチョコは千差万別だから明確な区切りはないんだけれど、
おそらくそのチョコは奇跡のチョコケーキと呼ばれるものだと思う」
「だとすると…?」
「たとえ一流のパティシエであっても、完全に元の形に戻すことは出来ない。
ネコマタの手じゃ、なおさら無理だと思う」

奈落の底に落ちていくような、そんな錯覚を感じました。

「じゃあ…私はどうすれば…」
「作った人にしっかりと事情を話して、謝るしかないと思うけど」
「……………」

がっくりとうなだれる私をみて、亜理紗さんは元々故意ではないから云々と、
いろいろフォローしてくれていたのですが…もう耳には届きませんでした。

本当に、私はなんてことをしてしまったんでしょう。
愛情に溢れていた奇跡のチョコケーキをめちゃめちゃにしてしまうなんて。
もし私の立場だったとしたら立ち直れないかもしれません。


…ふと浮かんだ、ご主人の顔。
そうだ、ここはやっぱりご主人に相談するべきなのかも。
………でもご主人は今、きっと重要な用事を抱えている。
自分で水陸を探したいのを堪えてまで優先した用事だろうから、やっぱり邪魔は出来ない。
それにご主人もそこそこ料理は出来るけれど、あのチョコをどうにか出来るとは思えない………。

―――こんな時、ご主人だったらどうするのだろう。

自分に非があると思うのならば、きっとご主人は誠心誠意込めて謝りに行くはず。
…そうだ、してしまったことが取り繕えないのなら、やっぱり私も謝りに行くべきかも。
………あれ?そういえばご主人、一度エルさんの所に謝りに行ったことがあったような。
そしてその時、お詫びの印って言って……………。



「亜理紗さん!亜理紗さんってチョコケーキを作れたりしますか!?」
「え?私?」

がばっと顔を上げた私に、亜理紗さんは一瞬面食らったような顔をしましたが

「作れなくはないけれど、奇跡のチョコケーキなんて何十個作って一個出来るかどうか…」
「作り方さえ分かれば大丈夫です。これからお暇ですか?」
「…まぁ、いつも暇してるけど」
「なら、」

一呼吸置いて、亜理紗さんの顔をしっかりと見つめる。

「私にチョコケーキの作り方を、教えて貰えませんか!?」


もうすぐバレンタイン。
そのバレンタインというものを利用して、お詫びの気持ちを込めたチョコを贈って謝罪する。
…あのひねくれご主人なら、きっとそうするはず。






踊らされているんです。そう、MP吸い取る不思議な踊りを。
バレンタインという日にチョコを贈る習慣自体が、そもそも踊らされていると思うのですよ。

大体アホみたいに寒いこの時期に何故わざわざチョコの材料を買いに行ったり、
チョコ自体を店で選んだり、チョコをゲットするために山に芝刈りに行ったり、
リオレイアを何度も倒しに行ったりする
手間暇をかけねばならないのですか。
おかしいでしょう。わざわざ自分から面倒くさいことをしにいっているようなものです。
そして、そんな異論すら相手にされないほど、
世間一般ではバレンタインという面倒くさいイベントが広まっていることが、
一番おかしいとも思うのですよ。

第一、バレンタインというイベントは必ずしも皆全員を幸福にするものではないのです。
女の子が本命に手作りチョコを手渡しても、
手渡した相手がその好意を受け止められない人だったのなら単なる迷惑。
それどころか周りがもてはやすばかりに事態がこじれていくことも多々ありますし、
おいしくできたチョコを渡してもそれを食べてもらえないことも日常茶飯事。
このチョコ不味いからあげる、と心がこもっているはずのチョコが
残酷にもたらい回しにされたり、天井からツッコミとして落ちてきたりもします。

そんなような「バレンタインの裏の顔」を目の当たりにしてから、
私はバレンタインにチョコを作るのをぱったりとやめていました。


そんな私が何故か今、バレンタインのチョコを作っていたりします。
もちろんエリさんに教えた、カカオから作るような本格的なものではありません。
カカオからのチョコレート作りはあくまでも、
エリさんがDEMであるが故に温度や調理時間やアイテム欄の管理を正確にできるだろうという
そんな算段があったため教えた方法であって、
正直そんなに料理もお菓子づくりもそこまで上手くない私が、
何年もブランクがあった状態でできるとも思えなかった、ともいえます。
…あれ?今思ったのですが、エリさんってそこまでしっかりした料理が出来るのでしょうかね?
ちょっと不安になってきましたが、まぁそれはなるようになるだろうと思い直しましょう(


湯を張った鍋の上にボウルを浮かべ、
チョコレートを入れ焦げ付かないようにベム ベラでかき回して溶かします。
くれぐれも妖怪人間だと言うことでベロでかき回してはいけません。
用意した型…ハートはちょっと照れくさいのでなg… 星形を用意しましたが、
その型にチョコを流し込んで冷却。
完全に固まったところで型から取りだします。そぉい!!

…そして、湯煎からの簡単製法でも、愛情だけはしっかりと込めて。


エリさんに注意した愛情云々は、実はエリさんではなく自分自身に言い聞かせたかったことだったわけで。
つまりチョコ作りをしていた頃の私は、そんな簡単なことすら分からずに、
周りに流されるようにバレンタインチョコを作っていただけに過ぎなかったのですよね。
だから「バレンタインの裏の顔」を目の当たりにしたときに、怖くなったのです。
自分のチョコがああなったら、と。

でも、結局それはただの逃げだったのかもしれません。
相手を考えて、自分自身も見つめなおして、しっかりと正面から向き合えば、恐れることは何もないのかも。
…私の目から見た時のエリさんが、とても無垢で純粋だったから、少し感化されてしまったのかもしれませんね。
………エリさんには感謝しないといけないのかも、ですね。


ホワイトチョコで、デコレーションがてらチョコに文字を付け足しておきます。
私の精一杯のイヤみと批難、そして比べものにならないくらい大きな謝罪と感謝を込めて。

『家出した子へ』

不器用だけど素直なそのメッセージは、
そこそこいびつな形になりながらも、しっかりとチョコの上に乗っけることが出来ました。



さぁ、あとは水陸両用を探すだけ、ですかね。






私のバレンタインはまだまだこれからだ!!


    _, ,_  パーン
 ( ‘д‘)
  ⊂彡☆))Д´)


すいません、ホント遅れてすいません…orz
というか1ヶ月ちょい前の出来事なのに………いろいろなことがあったんで、遠い昔のような感じが少しして、
それはとても寂しいなぁとは凄く思うのですけれどもね。

でも間をあけたお陰で、それなりに自分としてもしっくり来るものは書けてきてるかな、と言う気がします。
生粋のA型人間ですから、自分で納得が出来ないものは出したくないもので…;;
そんなに思い詰めなくてもーと思う人がいるかも知れませんが、
これが私のアプローチ方法なのでご理解頂ければと思います。


さて、例えどれだけ時間が掛かろうとも、やる!と言った物はやらないと気が済まないたちなので、
季節外れになってしまいましたが予定していた3記事目を更新させて頂きました。
予定では@1記事あったりしますので、それまでお付き合い願えればと思います。
4月の頭のうちにぱぱっと書き上げる予定ですけどね!



で、別件ですが。
明日って、海の日でしたよね?


ヤバイヤバイヤバイホント終わらない困ったあああ!
というか何であそこまで前から準備していたのに結局時間なくなってるのかうあああああああ!!!!


コメント

  1. OH・・・

    お疲れ様です。海の日です←違う
    更新されてるーキャッキャ。でももう4月ですよ遥さん…
    とりあえず倉庫に入れてある「アレ」は取っておきましょう(キラーン
    しかし毎回思うのですがすごい長文を書きますよね…羨ましい…

  2. Re: Valentine for...

    何だかスルーされていた中蒸し返したような形になっちゃいました、
    もうしわけないです(´・ω・`)

    隣の芝生は赤いのですよ、主に吐血という意味で…(違

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